民事調停手続の流れ

民事調停の手続きは、次のように終了します。

調停の成立

調停委員会の下での話し合いによって、相手と合意に至った場合は調停が成立します。
両当事者が合意した内容は「調停調書」にまとめられます。

調停調書は、判決と同じ効力を持ち、合意内容が実行されない場合には強制執行を申し立てることができます。
強制執行とは、裁判所が相手が田に対する請求権を強制的に実現する手続です。

調停の不成立

民事調停は話し合い解決の手続なので、当事者間の意見が折り合わず、それ以上話し合っても解決する見込みがない場合には、手続は打ち切られます。

調停が不成立になった場合には、改めて訴訟を起こすこともできます。

参考:民事調停って意味ない?検索のサジェストで出てきましたが……

調停に代わる決定(17条決定)

当事者間の意見が折り合わず、合意ができない場合でも、調停の経過に照らして相当と認められる事案では、裁判所の判断が示されることがあります。これを調停に代わる決定といいます。

決定には調停の成立と同じ効果があります。
出された決定内容に納得できない場合は、当事者のどちらからでも、2週間以内に異議申立ができます。異議申立てがされると決定の効果はなくなります。

異議申立てにより決定の効果がなくなった場合には、改めて訴訟を起こすこともできます。

調停の取り下げ

民事調停では、いったん申立てをしても、事件が終了するまでの間は、申立てをした側からの調停の取り下げができます。

民事調停の終了事由の1つである取り下げの中には、調停の期日外で相手方とのトラブルの解決ができることとなった場合や、期日を重ねる中でお互いのわだかまりが解けたといった場合も含まれています。